転職は甘くない

 転職は甘くない。もしも人間関係がうまくいかないとか、職場に嫌な奴がいるという悩みだけなら、転職は勧められない。私の経験上、人間関係で悩むことはしょっちゅうで、それでも働かなければならなかった。理由は簡単だった。生活上のお金が必要だからである。それは今も変わらない。人間関係でつまづくくらいなら仕事をやめたら、ということは、だから人に勧めたことはない。といっても、それほど心が強い人間ではないから、家に帰ったら愚痴ばかりである。それでも男か、といわれるかもしれないが、世のなかにはそういう男もいる。そうしなければ心が折れてしまうからだ。その代り、家庭内のいざこざはひき受ける覚悟が入る。私は今齢をとった親と同居しているのだが、買いものや外出に不自由させず、生活に必要なモノやお金の出し入れなどはもっぱら私がやっている。

 

 仕事が少なく、そのうえ愚痴ばかりの毎日だと、だれからも愛想をつかされる。何より、自分自身に失望してしまう。そんな私が、いまさら人にアドバイスできることがあるか、といえば、実はある。それは、自己反省と自己分析の必要性に尽きる。もしあなたが、まだ20歳から30歳の間なら、もう一度自分が大人になる前何になりたかったかをふりかえることを強くお勧めする。いわゆるスポーツ選手になりたいとか、宇宙飛行士になりたいという、ワタ菓子のようなふわふわした思い出でも構わない。学校の文集にこう書いていたというなら、はっきりした希望があったということになる。問題はその先にある。なぜそれを夢見たのか、そうした希望を抱いた時の思いをできるだけ鮮明におもい出してほしい。まったく思い出せないなら、それはたいした希望ではなかったかただの気まぐれだったので、忘れてしまおう。

 

 しかし、まだあきらめてないか、形はちがうがそれと近い仕事なら夢ではないというなら、今度はそれをはっきりした目標として、これから何年以内にあのポジションまで行こうと行動したほうがいい。人生一度は自分自身を試してみるのが絶対後悔がない。では、私のような中高年はどうか。実際夢や将来というより、はっきりいって自分の生活を守る以外にない。自暴自棄にならず、だが、やがて確実に来る老年期への備えを固めるべきなのだ(今自分自身にも強くいっている自分が中にいる?)。しかし、全年齢と男女をとわずアドバイスできるのは、同じことをしていては同じ失敗しか返ってこないという分かり切った事実である。だったらどうするか。それは、この正月ある神社で引いたおみくじに書いてある。内容は、絶対秘密である!(これまで高飛車な文章に根気よくつきあってくれた方々には、もうおわかりだとおもいます・おしまい)。